こんにちは!
昨日は宮崎県で震度5弱、その前は台湾で震度6強など最近地震が多く発生していますよね。
日本は地震だけに限らず洪水などの水害や台風、土砂崩れなどの自然災害にみまわれることが多く、家を建てる際に家の安全性が第一と考える人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「自然災害に備える家【地震編】」についてご紹介します💁♀️
地震に備える家
POINT!
家を建てる場所
地震に強い家にすることも大切ですが、家を建てる場所も重要です。ハザードマップでは津波や地震の揺れやすさなどを確認することができます。
地震ハザードマップ|国土交通省 ハザードマップポータルサイト (gsi.go.jp)
また、いくら地震に強い家であってもその家を支える地盤が弱いと意味がなくなってしまいます。
地震に弱い地盤は主に、「盛土」「埋立地」などがあります。軟弱地盤の場合には、地盤改良工事が必要になり費用がかかるため、土地を購入する前に古地図等を確認してその土地の歴史を確認しておくことが大切です。
POINT!
耐震等級
「耐震等級」という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。これは地震に対する建物の強度を示す指標のひとつで、地震が起きた際の建物の倒壊しにくさや損傷の受けにくさを表しています。等級1から等級3まで3段階に分けられ、この数値が大きいほど地震に強くなります。
- 耐震等級1
震度6~7程度の揺れに対しても倒壊・崩壊せず、震度5程度では住宅が破損しない程度を基準としています。建物を建てる場合は、最低でも耐震等級1を満たしてなければいけません。
気を付けたいのは、震度6~7程度の揺れに対して「倒壊・崩壊はしないが一定の損傷を受ける」可能性はあるという事です。損傷の程度によっては建て替えが必要になる可能性もあります。
- 耐震等級2
耐震等級1の1.25倍の揺れに対しても倒壊・崩壊しない程度を基準としています。
避難所として利用される学校や公共施設は耐震等級2を満たしていなければいけません。
また、長期優良住宅の場合、耐震等級2以上が認定の条件とされています。
- 耐震等級3
耐震等級1の1.5倍の揺れに対しても倒壊・崩壊しない程度を基準としており、現行の耐震性の最高基準です。損傷を受けたとしても、少しの補修で済むように設計されています。
実際、2016年4月に発生した熊本地震(最大震度7)では、耐震等級3にあてはまる建物には、大きな損傷は見られなかったという調査結果が出ています。
警察署や消防署、病院などは、この基準に当てはまるように設計されています。
POINT!
耐震構造
家の耐震る構造には、「耐震」「制震」「免震」の3種類があります。
- 耐震
「揺れに耐える」構造です。地震の揺れに耐えれるように建物自体を強くします。
- 制震
「揺れを抑える」構造です。制振装置を設けることでエネルギーを吸収し、建物の倒壊を防ぎます。
- 免震
「揺れを免れる」構造です。建物の土台と地盤の間に免震装置を設置することで、地震の揺れが直接建物に伝わらないようにします。
詳しくはこちらをご覧ください → 地震対策!耐震・制震・免震の違いとは? | 株式会社 山口工務店 (kk-yamaguchi2.com)
POINT!
家の形
- 正方形や長方形
真上から見た時の形が正方形や長方形になっているシンプルな家は、揺れが分散されやすく倒壊しにくくなります。
真上から見た時に、凹凸部分があったり複雑な形状をしている家は、壁や柱にかかる負担にバラつきが出てくるので、建物に歪みやねじれが生じやすくなり倒壊リスクが高まってしまうのです。
- 平屋
揺れは高さがある建物ほど大きくなっていきます。1階より2階、2階より3階の方が揺れが大きくなり、揺れが大きいほど壁や柱にかかる負荷が大きくなるため家の倒壊リスクが高まります。
一方、平屋は家の高さが低いため揺れにくくシンプルな構造のものが多いため揺れが分散されやすいのです。
- 総二階
総二階とは、1階と2階の外周がそろっていて1階と2階の間に凹凸がない建方です。
揺れが1ヶ所に偏ることなく家の壁全体に均一に負荷がかかるため、倒壊のリスクが小さくなります。
POINT!
扉に耐震ロック
強い揺れの場合、開き戸の戸棚やキャビネットは扉が開いてしまうことがあります。中に入っている食器などが飛び出してきてしまったり、床に散乱し、避難の際に怪我をしてしまう可能性も。
万が一に備えて耐震ロックを設置しておくと安心です。
特にキッチンの吊戸棚は頭より高い場所にあるため、重たいものや危険なモノを入れていないか確認することが大切です。棚や冷蔵庫の上にモノを乗せていないかも一度確認しておくことがオススメです。
POINT!
造作家具
東京消防庁のデータによると、地震でのケガの原因の約30%~50%が、家具の転倒・落下・移動によるものでした。
家具の転倒によって避難経路が塞がれたり、火災の原因になるなど二次被害が発生する恐れもあるため、事前に対策をしておくことが大切です。
壁面や床面に直接取り付ける方法で設置する造作家具であれば、地震発生時でも家具が倒れてくる心配がありません。
POINT!
2階以上に重たいものを置かない間取り
2階にLDKを設置する間取りもありますが、2階以上に重いものを置くと建物の重心が上がります。1階よりも2階の方が揺れが激しいため、建物の重心が上がると結果として建物全体の揺れが激しくなってしまいます。
ピアノや冷蔵庫、洗濯機などの重たいものは上階に置くことを避け、極力重心を下げることが揺れを抑えることに繋がります。
今回は、「自然災害に備える家【地震編】」についてご紹介しました。
いつどこで地震が起こるかわからないため、日ごろから備えておくことが大切です。
今回は地震についてご紹介しましたが、次回は他の自然災害に備える安全な家についてご紹介します。