こんにちは!
みなさんは「狭小地」という言葉を聞いたことはありますか?
立地と価格を条件に土地を探す場合、「狭小地」を選ぶのも1つの考えです。
今回は、「狭小地」についてご紹介します💁♀️
狭小地とは
狭小地とは、文字の通り「狭く小さい土地」のことです。定義はありませんが、一般的には「15~20坪以下の面積」の土地を指します。
土地の形も台形や三角形などの「変形地」が多く見られます。正方形や長方形などの「整形地」に比べると使用用途が制限されるため需要が低い傾向にあります。
狭小地が生まれる理由
では、狭小地はどのようにしてできるのでしょうか。狭小地が生まれる理由には主に以下のようなものがあります。
- 不動産会社が小分けにして販売したケース
1つのまとまった土地を小分けにして販売する分譲地では、買い手がつきやすい正方形や長方形に整形する中で余った狭い土地が出てきた場合、狭小地になってしまうことがあります。
現在は、敷地面積の最低限度が自治体によって定められていますが、大きくて高額な土地よりも小さくし価格を抑えることで購入層が増加するため、狭小地になったケースもあります。
- 開発で土地が取り残されたケース
もともとは大きな土地でも、大規模な商業施設や道路を建設した際に分断されてしまったことで狭小地になることがあります。
また、開発が行われる際に周辺の土地所有者が買収に応じ開発が進んだものの取り残されてしまったり、買収の話を断った方の土地が狭小地として取り残されることもあります。
- 相続で土地を分筆したケース
相続が発生し土地を兄弟で分ける場合、売却したい側と家を建てたい側などで意見が割れてしまうことがあります。そんな時の解決策の1つとして、相続人2人で土地を分ける「分筆」を行うことがあります。
例えば、相続した土地が30坪程度で土地を2つに分けた場合、2つの狭小地が生まれるのです。しかし、現在は分筆の最低限面積が決められているので、相続で土地を分筆する際に狭小地が生まれる可能性は低くなっています。
狭小地のメリット
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土地価格が安い
1番のメリットは土地の価格が安いということです。面積が小さい分、必然的に土地の価格が安くなります。坪単価の高いエリアであっても手が届く価格で購入することができたり、土地のサイズで支払金額が変わる申請費用や登記費用も抑えることができます。
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費用を抑えることができる
税金を計算する元となる固定資産税評価額は土地の面積によって決まります。
固定資産税評価額が小さくなると、毎年納める「固定資産税」や「都市計画税」などの税金を安くすることができます。
また、必要最小限の空間であれば冷暖房費の効率が良くなり光熱費を抑えることができたり、家具やカーテンなどのコストも抑えることができます。
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土地の選択肢が広がる
狭小地も選択肢の1つに入れることで、土地の選択肢を増やすことができます。
土地を探す条件として広さや形を重視する方も多いため、人気のエリアであっても狭小地である場合、買い手がついていないことも。そのため、希望のエリアに家を建てれる可能性が高まるというメリットがあります。
狭小地は駅やバス停が近い都市部に多く集まっている傾向があり、利便性の高い立地が多いです。
狭い土地でも間取りの工夫次第で快適な空間にすることができるため、広さよりも立地を重視したい方にはオススメです。
狭小地に家を建てるデメリット
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住居スペースを確保しづらい
土地面積が小さい分、必然的にワンフロアの面積も小さくなってしまいます。
3階建てにしてフロアを増やすことで住居スペースを得ることもできますが、生活動線をしっかりとイメージして家づくりをすすめなければ暮らしにくい家になってしまうので注意が必要です。
デッドスペースを活用したりスケルトン階段や区切りをなくして開放感を得ることでお部屋を広く見せるのがオススメです。また、1階に水回りと寝室をまとめておくことで老後も長く暮らしやすい家にすることができます。
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使用用途が制限される
土地の狭さゆえに使用用途が制限され、家を建てることが難しい場合もあります。
狭小地を選ぶ場合は、事前に住宅を建てることができるか確認しておくことが大切です。
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隣の家との距離が近い
隣近所の家も狭小地の場合、隣の家との距離が近くなりやすいです。隣の家と近ければ近いほど振動やニオイ、生活音や視線が気になりやすくなることも。
これらが原因で近所トラブルが発生してしまうこともあるため、窓の配置や防音対策をする必要があります。
他にも、採光や風通しも考慮することで暮らしやすい家を実現できます。
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住宅ローンの基準に満たないことがある
住宅ローンの審査基準は金融機関によって様々ですが、住宅ローンには対象となる土地・建物の最低面積が決まっていることが多いです。
狭小地で最低面積に満たない場合は現金購入しなければならないケースもあるので注意が必要です。
金融機関ごとに条件が違うので、候補の金融機関に住宅ローンを組むことができるか事前に確認しておくことがオススメです。
今回は、「狭小地」についてご紹介しました。
狭小地には、狭いからこそ生まれるメリットやデメリットがあります。
間取りの工夫でデメリットをカバーしたりデメリットに勝るメリットを感じる場合は、狭小地を選択肢に入れてみるのもオススメです。